おすすぬきとは

「おすすぬき」(地方によってはおすすぬぎ)とは、「御仏壇のお洗濯」とも言われています。

一言でお洗濯といっても、その工程は多岐に渡り、仕上がりは新品同等。匠の技で御仏壇の美しさを蘇らせる、御仏壇のリノベーションとも言うべき大工事なのです。御仏壇を完全に部品にばらし、漆塗り、金箔はりはもちろん、猫戸の蒔絵の書き直し、金具と取替え、破損箇所があればその修繕と、可能な限り全ての箇所に手を入れます。

その仕事の緻密さと作業の膨大さゆえ、おすすぬきを行えるのは全国でも限られた職人のみ。その職人をして、約2ヶ月の期間を要するのです。しかしそれだけに、完成品は本当に息を呑む美しさ。購入後50年以上経過した御仏壇が、購入当時と同等、もしくはそれ以上の美しさで蘇ります。

ご予算も新品のお仏壇を購入するのと比較すると、半額程度に抑えられます。そして何より、代々受け継がれてきた御仏壇をずっと大切に使いたい方は、是非御仏壇のおすすぬきをご検討いただければと思います。お見積もりは無料、熊本市近郊であれば出張お見積もりも無料で行います。

ご依頼いただきましたら、もちろんお引取りから完成品の配達、お飾りまで当店が責任を持って行います。

施工例

おすすぬき 矢印 すすぬき

購入から50年経過した金仏壇です。非常に丁寧にお手入れされているため年数の割には大変きれいですが、経年劣化は防ぎようがありません。金箔の剥げ、漆のくすみ、金具の錆などが見受けられ、全体的に輝きがありません。

 

漆を塗りなおし、金箔を張り、金具なども全て新品に取り替えています。ぱっとみただけでも輝きの差は歴然です。現代の最高の素材と技術で購入当時よりも美しく仕上がっています。


すすぬき 矢印 すすぬき
中扉および障子部分も錆やくすみが目立ちます。   部品も全て新品になり、光り輝いています。

すすぬき 矢印 すすぬき

宮殿部分です。戸張柱に見える緑色のものは錆です。

こうなってしまっては、ご家庭でのお手入れでは対応できません。金箔も全体的に剥げ、輝きを失っています。

また、写真ではわかりにくいですが、彫刻に若干の欠けがあります。

 

輝きの違いは一目瞭然。彫刻の欠けも職人の技で修復。

その美しさには必ずご満足いただけるものと確信しております。


すすぬき 矢印 すすぬき

猫戸部分です。蒔絵もかなりくすんでしまっています。戸の漆も輝きを失い、戸の周囲の金具も錆で緑色に変色しています。

 

 

漆を塗りなおし、蒔絵はまったく新しく描きなおしています。従前と同じデザインにすることも可能です。

金具を新品に取り替えるとともに、猫戸にも新しく金具を配置し、より豪華になりました。


すすぬき 矢印 すすぬき

表戸の止め金具です。完全に錆が浮いてしまっています。錆がない箇所も劣化し、一部には変形も見られます。

 

金具を新しいものに代えて、輝きもデザインもよりいっそう豪華になりました。


すすぬき 矢印 すすぬき

下台です。漆、金具、地袋戸、蒔絵など、全体的に劣化が激しく、輝きはありません。

 

御仏壇同様、下台も全てをリニューアル。金具も完全に新品にかわり、蒔絵も新しいデザインを施しています。こちらもご希望であれば従前のものと同じデザインにすることも可能です。


すすぬき 矢印 すすぬき

下台の引き出しです。こちらも内部の塗りが一部はがれ、かなりの劣化が見られます。

 

引き出しの内部にいたるまで、全てを漆塗り。見えるところはもちろん、普段は見えないところまでも決して手をぬきません。


すすぬき すすぬき すすぬき
すすぬき すすぬき すすぬき

おすすぬきは細部までこだわりぬいて、職人の確かな目で納得いくまで塗りなおします。

職人が納得いくまでは出荷いたしません。さらに当店に入ってきてからも、当店のスタッフが入念にチェック。

専門家の二重のチェックで、最高の品質を保証します。

作業工程

おすすぬき作業工程

御仏壇をバラバラに分解します。可能な限り、細かく分解します。

もともと御仏壇、特に金仏壇は、おすすぬきをすることにより半永久的に使っていただけるよう、バラバラに分解できるように作られています。

本体、扉、欄、宮殿など、とにかく一番小さい部品になるまで分解していきます。


おすすぬき作業工程

御仏壇の汚れを洗い落とします。

バラバラに分解した状態で、見えなかったところの汚れまできれいに落とします。ここでしっかり汚れを落としておかないと、後の塗りの仕上がりに大きく影響してくるため、非常に大切な作業です。

また、破損部分があれば修理します。金具など、取り替えるべきものは取り替えます。


おすすぬき作業工程

各部分を塗装します。美しいつやが出るまで、職人が納得するまで何度も何度も塗りなおします。

おすすぬきの中でハイライトともいえる工程で、この作業が仕上がりを左右するといっても過言ではありません。また、金具や仏具などにメッキや塗装を施します。御仏壇の外装はここでほぼ仕上げてしまいます。


おすすぬき作業工程

金箔を貼りなおします。従前の御仏壇の雰囲気を壊さない範囲で、最大限豪華に仕上げます。細かい作業が要求される工程です。

 


おすすぬき作業工程

金具を取り付けます。塗りなおし、もしくは新調した金具を各部分に取り付けていきます。材が古くなっている場合が多いので、傷つけないよう細心の注意を払います。


おすすぬき作業工程

各部分を調整しながら組み立てます。

各パーツの適合はもちろん、戸や扉のたてつけを入念にチェックしながら行います。


おすすぬき作業工程

完成です!

この後、職人による入念な最終チェックを行います。塗りや金箔の仕上がり具合、組み立て、耐久性など多岐に渡る項目において合格したものだけを出荷します。少しでも問題点や職人の納得いかない点があれば、何度でもやり直します。

そうして当店へ出荷されたものを、再度当店の専門スタッフがチェックします。ここで問題がみつかれば、再度職人に送り返し、作業を依頼します。

多数の工程と厳しいチェックを通過した完璧な状態でお客様の下へお届けいたします。

価格と作業期間

上でご紹介した御仏壇のおすすぬきは、60万円です。

御仏壇のサイズは尺八高台。下台を含めた高さが145センチ、戸部分の幅が54センチです。

材の大きな割れや欠けなどはなく、当店でお受けするおすすぬきでは平均的な状態と価格です。

もちろん御仏壇の状態やサイズにより価格は変動いたしますので、この例をご参考にされた上で詳細はお問い合わせください。

作業には約2ヶ月かかります。

家の新築やお引越し、またはお盆など、御仏壇にとって大切な予定がある場合は、お早めにご相談ください。

お見積もり

お見積もりのご依頼は以下のフォーム、もしくはお電話・ファックス・E-MAILよりお気軽にどうぞ。

お電話・ファックス・E-MAILの場合は下記フォームの事項が必要となりますので、お伝えもしくはご記入願います。

もちろん直接ご来店いただいても結構です。

フォームからのお問い合わせには、1日以内にご返答を差し上げます。

尚、毎週木曜日は定休日となっておりますので、その場合は翌日の返答となります。

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